西を目指して 】                                    

はじめに
 皆さんサワディ・カップ!(こんちには!)「サワディはせがわ」です。
2009-2010年の年末年始もタイに里帰り!?をして、友人宅に預けてある94XR600Rに乗り今回はバンコクから
西へ向かいましたのでお題を「西を目指して」としました。 
■愛機94XR600
2009年12月29日
 年末なのにあまり混んでいないセントレアより何事もなくフライト・・と書きたかったが、実際にはブレーキフルー
ド2本とグリス3点セットを荷物検査で取り上げられ、おまけにそれらを郵便でも宅急便でも「危険物は送れませ
ん」と言われてゴミ箱へ捨てなければならなかった。悔しい・・ブレーキフルードって飛行機には積んでないんか
い? もし積んでいない飛行機があったら絶対乗りたくないなぁ。止まれなくて飛行場でオーバーランするでしょ。
そんなことがありながらも無事、夕方にバンコクのスワンナプーム空港に着いた。
■サンクラブリ・リゾートの部屋
12月30日
 さっそく朝から友人の家に向かう。着くと挨拶もほどほどにすぐにXRの整備に取り掛かった。リアのアクスル
シャフトのベアリングがガタガタになっていたので新品ベアリングに交換する。フロントも少し悪くなっていたので
同じく交換した。そしてフロントタイヤも日本からわざわざ持ってきた新品に交換した。壊れたガソリンフィルター
も交換して整備は終わったかと思われた。
 午後からは半分仕事みたいなことをやって明日からいよいよツーリングだとこの時までは思っていました。
しかし夕方にバイクを預かってくれている友人から電話がありXRのエンジンの調子が良くないとのこと。
■サンクラブリの木造の長い橋
12月31日
 昨日の友人の電話が気になったがバイクに乗るウエアーを着て友人宅に向かう。早速XRを見てみるとガソリ
ンがキャブからリークして止まらない。キャブをオーバーホールしてみるとフロートバルブに大きなゴミが付いてい
た。それを取り除き、組み戻した。
■スリーパゴタ
 しかし焦っていたのか何度も間違えたりした。
結局、スタートは昼前になってしまった。今日の朝まではノンカイという北の町へ行きラオス国境を目指そうと
考えていた。しかしこの時間からでは、とても無理なので予定を変更してミャンマー(ビルマ)国境を目指すこと
にした。
 出発! いつもツーリングのスタートはワクワクしてしまう。
■5.式を待つ僧侶たち
 ヘルメットの中でニヤつく怪しいオジさんになっていた。西へ向かいチャオプラヤ川を越え、バンコクの喧騒を
抜け、郊外へ向かった。「戦場にかける橋」で有名なカンチャナブリまでは何度も通った道なので何も問題無く
走れた。カンチャナブリに3時前に着いてしまったので、サンクラブリまで進むことにした。サンクラブリは国境の
町である。カンチャナブリを越えるとサンクラブリまでの距離が表示される。220km。普通に走って3時間もあれ
ば余裕で着けると思っていた。
■たぶんイミグレ
 考えが甘かった。道はだんだん狭くなりアップダウンとカーブが多くなってきた。私だけならそれほどペースを
落とさずに走れるのだがタイ人は、このような道にはあまり慣れていないのでペースががっくりと落ちてしまう。
対向車も多く抜くこともままならない。サンクラブリに着くころにはすっかり日も暮れてしまっていた。ホテルや
バンガローはどこも一杯で泊る所が見つからない。部屋が一杯で断られたホテルで「他にどこか泊れそうな
所はないか」と聞いてみた。教えてもらった所はすでに行っており聞くまでもなく客で一杯だったバンガロー
だった。とりあえず戻って聞いてみるとやはり一杯で泊れないと言う。しかし、もう真っ暗な道を戻りたくないの
で粘ってみた。そうしたら「古くてトイレも遠い部屋ならあるけど」との返事。
■7.ミャンマー国境で
 とにかく見せてくれというと案内してくれた。確かにボロくてトイレも壊れているが寝られそうなのでOKと
なった。「もうボロい部屋なのでバイクも部屋の中に入れていいよ」とのこと。カギも無いので安心して眠れる。
バンガローのレストランで夕食を取って寝た。確かに寝た。たったの1時間くらいかな。またもや考えが甘
かった。今日は年越しであった。寝られる訳は無かった。空には花火が飛び交い、周りは酒に酔って大騒
ぎである。とても寝られるはずが無かった。
■8.クウェー川鉄橋とXR600
■別名「戦場に掛ける橋」
2010年1月1日
 早朝3時頃になってやっと静かになってきた。ウトウトと眠っただけだが朝8時には出発した。
国境スリー・パゴタ・パス(チェディオンサム)には、すぐに着いた。着いてみると警察官に有無を言わせず駐車場
へ誘導された。周りを見渡すと50人以上のお坊さんが列を作り、お土産物屋の前には山盛りのお供えが用意
されていた。これは何か仏教的なイベントが行われるというのは判ったがここはタイ、なかなか始まらない。
残念ながらイミグレには誰も居ないようなので国境の看板で記念撮影をした。そしてお土産物屋を見て回った
が、さして目に留まる物も無いのでバンコクへ帰ることにした。
 帰る途中、カンチャナブリではクウェー川に掛かる「戦場にかける橋」にチラッと寄り、少しダートの脇道に
入ったりして、正月休みで車の少ないバンコクに戻りました。
(全走行距離 約820km、ガソリン価格 95オクタン35~38バーツ/L)
■予備パーツの一部!!
ツーリングを終えて
 今回は2日間と大変短いツーリングとなった。私はバイクの整備は嫌いではないが、貴重なタイの滞在期間に
行うのはもったいないと思える。XR600Rからタイで新車で手に入るカワサキKLX250に替えるという方法もある。
しかしこのXR600Rには思い出も数多く、なかなか替えられないだろうと思う。予備パーツもタイで一番持って
いますしね。
 タイは季節を選べば左側通行、国際免許使用可、宿泊やガソリンが安いなどバイクツーリングに向いていると
思われる。またタイのフレンドリーな国民性や歴史も知って欲しいと思います。ただ日本とは違う交通ルールや
道の仕組みなど慣れていないと危ないこともあるので誰にでも勧められる訳ではないですが、ぜひ一度タイで
バイクツーリングを体験してもらえたらと思っています。
つたないレポートをお読み頂き、ありがとうございました。